株主優待で有名な桐谷広人さんが米国株へ参戦。なぜ日本株より米国株人気が高まっているのか?

元将棋のプロ棋士で株主優待だけで生活することで月曜から夜ふかしなどのTV番組に取り上げられ有名になった桐谷広人さん。

そんな桐谷さんがなんと米国株に参戦したことが大きな話題となっています。

桐谷さんの投資スタイルは業績や成長性などは無視で配当+株主優待のお得さを追求していたのに、株主優待のない米国株になぜ参戦することにしたのでしょう?

また、この傾向は桐谷さんだけの話ではなく、日本株ではなく米国株に参戦する人が増えているんですよ。

今回はそんな日本株より米国株人気が高まっている理由について考えて見ましょう。

桐谷さんが米国株に参戦した理由

まずは桐谷さんが米国株に参戦した理由からみていきましょう。

元々のきっかけは米国ロケでドルを持っていたこと

「米国株を始めたきっかけは、マツコ(・デラックス)さんの『月曜から夜ふかし』という番組のロケで米国ラスベガスのカジノに行ったときにルーレットで3500ドル儲けて、7年間、ドル紙幣のまま持っていたこと。それで米国株について周囲に聞いてみたら、1株、数千円から買えることを知りました。銘柄もコカ・コーラ、マクドナルド、ウォルト・ディズニー、コロナウイルスのワクチンを作ったファイザーなど、意外と身近だったので興味が湧いたんですね。それに米国は歴史的に、大恐慌、ブラックマンデー、リーマン・ショックと経験しましたが、株価は右肩上がりです。日本は1989年のバブルピークの平均株価の高値を超えていません。米国株なら将来の値上がりがまだまだ期待できると思ったのです

出典;日刊ゲンダイデジタル 日本株一筋の投資家・桐谷広人さんが「米国株」を始めたワケ 次に狙うオススメ銘柄一覧付きより

番組がきっかけでドルを持っていたことのようです。

また、それをきっかけにして米国株を調べるのはさすが桐谷さんですね。

米国株が日本と違って将来性があるというのは大きくの米国株を始めている方と同じ理由かもしれません。

私も米国株を買っているのは日本と違って将来性を感じる国というのが大きいですね。

桐谷さんは米国株の本まで出版

ちなみに桐谷さんは米国株の本まで発売しています。

始めたばかりなのに笑

逆に米国株初心者の方には一緒に学ぶ感じでよいのかもしれませんが。




日本に住んでいる人でも日本株ではなく米国株がおすすめな理由

私もこれから株をはじめたいという人が相談に来ても日本株はあまり勧めないでしょう。

投資信託等でのインデックス投資を勧めます。

しかし、インデックス投資だけではすぐにお金持ちになることは難しいです。

そこで個別株をやりたい方には米国株を勧めます

それはなぜか。いろいろな理由があります。

日本経済の将来性に疑問符

まず、一番大きいのが日本経済への不安感です。

中長期の目で見ると少子高齢化人口減という大きな問題があるんですよ。

約40年後の2060年には総人口8,673万人と今より4,000万人も減る予想がされています。

さらに15~64歳の生産年齢人口も3,000万人減ると予想されています。

人口減少や消費が旺盛な15~64歳の生産年齢人口が減ればそれだけ経済が縮小することになります。

この影響はかなり大きいものです。

つまり、これら要素だけをとっても国内経済の中長期の見通しがあまり良くないってことなのです。

ですから国としての成長が日本には求めにくいということです。

もちろん日本の企業でも海外展開を頑張って収益を上げる企業はたくさんあるでしょう。

しかし、基本はやはりその現地ですからね。

それが衰退していくと予想が立っている以上なかなかあえて日本株を選択するのは難しいのです。

人口減少の影響について詳しくはこちらの記事を御覧ください。

そうなれば投資するなら他の国ということにどうしてもなってしまうんですよね。

アメリカが世界経済の中心

じゃあ投資するならどこの国か?といえばやはりアメリカが有力になってきます。

それはアメリカが世界経済の中心だからです。

下記は2021年8月末時点の世界の時価総額ランキングです。

1位 アップル
2位 マイクロソフト
3位 サウジアラムコ
4位 アルファベット(グーグル)
5位 アマゾン・ドット・コム
6位 フェイスブック
7位 テスラ
8位 パークシャー・ハサウェイ
9位 テンセント・ホールディングス
10位 TSMC

3位のサウジアラムコはサウジアラビアの会社、9位のテンセントは中国、10位のTSMCは台湾です。

それ以外はすべてアメリカの会社なんですよ

特にGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)の5社が引っ張っていってますね。

ちなみに日本で最も時価総額が高いのはトヨタ自動車の41位です。

世界の時価総額ランキング50位以内なのは日本企業ではトヨタ自動車だけなんです・・・

バブルのころは日本企業が上位を席巻していたんですけどね。

非常に寂しい限りですが、世界的な日本株への評価はこんなもんなんですよ。

今後もアメリカが強い?

上記の世界の時価総額ランキングは現在のものです。

株式投資は将来どこが伸びるかの投票みたいなものと考えれば今ではなく将来が大事です。

しかし、その点を考えてもアメリカが大きなウエイトを占めるこの傾向は今後も続く可能性が高いです。

それはアメリカは多くの知的財産を取得している点、人口が増えている点にあります。

アメリカの研究開発費は世界1位で世界の3分の1を占めています。

それに伴う知的財産を多く取得しているため、他の国の企業が新たに参入しようとしてもなかなかハードルが高くなっているんです。

逆に日本は研究開発にかけるお金が年々減っているというデータもありますね・・・

また、米国は現在中国、インドに次いで世界3位の人口を有している国です。

さらにアメリカは先進国で数少ない人口が増え続けている国なのです。

日本はこれからどんどん人口が減ると予想されていますが、米国は逆にこれからもどんどん人口が増えてると予想されます。

人口が増えればそれだけ経済活動が行われますから、米国の消費だけでも大きな経済成長が見込めるのです。

実際にアメリカのGDPの半分は国内消費で賄われているのですよ。

この2点を加味すると今後もアメリカの経済が他国よりも強いことが容易に予想ができます。

アメリカの強さはこちらの記事も御覧ください。

懸念はあるものの中国も面白い

中国もアメリカに負けず劣らずで研究開発にお金掛けてますので伸びることは予想されます。

ただし、最近は企業活動への規制がいろいろでてきていることなど懐疑的な目を向ける人も多くなっていますね。

しかし、個人的には中国株もなにかきっかけがあれば面白いとは思っているんですよ。

株の世界では「人の行く裏に道あり花の山」という言葉があるように、ブームになっていないところに注目することは投資をする上で大変重要ですしね。

アメリカは投資環境が整っている

もう一つ大きいのがアメリカは投資環境が整っている事です。

日本人と比較してアメリカ人は投資に積極的です。

ですからそれに対応するだけの投資環境も整っているのです。

例えばアメリカは日本企業と比較してROEが高く効率的な経営をしている会社も多いんですよ。

また、自社株買い配当なんかにも積極的です。

これは対投資家を意識した経営が行われているってことの現れたと思われます。

日本と比較して投資に掛かる手数料もかなり安くなっています。

ロビンフットのように手数料無料の証券会社もありますしね。

競争が激しいことや投資をする方が多いことによるスケールメリットの部分が大きいのもあるでしょう。

また、企業の情報開示も積極的に行われています。

今の現状ではアメリカと同じく経済成長が見込める中国やインドと比較すると投資環境面で大きな差がありますね。

日本人も米国株に投資がしやすく

最近では米国株人気に伴いSBI証券やマネックス証券など米国株に力を入れるネット証券会社が増えています。

それにより日本人が米国株へ投資する際の敷居もかなり低くなっているのも大きいでしょうね。

また、米国株の取引時間は月曜日~金曜日の23:30~翌6:00 (サマータイム期間中※は1時間前倒し)となっていますのでサラリーマンの方でも夜更かしさえすれば日本の方でもリアルタイムで見ることが可能となっています。



日本株が有利な点も・・・

ただし、日本に住んでいる方にとってはアメリカ株よりも日本株が有利な点があります。

その会社を理解しやすい

まずいちばん大きなポイントは日本株の方がその会社を理解しやすいということです。

アメリカ企業が本当に理解できているのかという点では疑問のケースも多いんですよ。

日本企業ならあの製品がよいから・・・とか売れているからとか理解しやすい部分も大きいでしょうけどその点は日本人がアメリカ株投資をする上で大きなハンディとなります。

前述の時価総額ランキングでも8位となっていた投資会社「パークシャ・ハサウェイ」の会長兼CEOのウォーレンバフェット氏がいかのような発言をされています。

何に投資すればよいかと絶えず質問を受ける。
それに対する答えは、誰の言うことも信じてはいけない。
あなた自身がよく知っているものだけに投資するのが、成功への道である

つまり、「自分がよく知っているものに投資をしなさい」逆に言えば「自分がよく理解できないものには投資をしない」ってことです。

この点を考えるとよく知らないアメリカ企業に投資をするのはちょっとリスキーかな・・・って思いますね。
個人的にはアメリカ株の個別株への投資はビジネスモデル等を本当によく理解できている企業しか対象としません。
この考えはアメリカ株には限りませんが、どうしても日本に住んでいるものからすると対象となる企業は少なくなりますね。
それ以外はインデックス型の投資信託を購入することで投資をしています。
たとえば今人気の「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」という投資信託はこれを買うだけで米国株式市場に上場する大型株、中型株、小型株約4000銘柄に投資をしたのとほぼ同じなんですよ。

株主優待がある

また、日本企業だけの特権として株主優待という制度も大きいでしょう。

前述の桐谷さんは株主優待だけで生活しているということで大きな話題となり人気となりましたしね。

ただし、米国株は株主還元に積極的で配当が大きい企業も大きいので配当+株主優待でどちらがよいのかは考える必要もあるでしょうが・・・

個人的には下記理由から株主優待や配当に積極的な企業はそれほど好きではありません。




まとめ

今回は「株主優待で有名な桐谷広人さんが米国株へ参戦。なぜ日本株より米国株人気が高まっているのか?」と題して米国株人気が高まっている理由についてみてきました。

米国株人気が高い理由や米国株の魅力がわかっていただけたと思います。

ただし、日本人が米国株する上で気をつけたいのはその企業をちゃんと理解しているかということですね。

自分が理解できないものに投資をするなというのは肝に銘じておいてほしいところです。

なお、米国株に投資をするならSBI証券が最もおすすめです。

手数料の安さや銘柄の豊富さ、定期買付サービス、逆指値などの注文の柔軟性に加えて貸株があるSBI証券のメリットは大きいですね。

米国株をする上でネックとなる為替の問題も系列の住信SBIネット銀行を使うとかなり安くドル転できますよ。

CHECK!   SBI証券

最後まで読んでいただきありがとうございました。

「シェア」、「いいね」、「フォロー」してくれるとうれしいです

株主優待で有名な桐谷広人さんが米国株へ参戦
最新情報をチェックしよう!