SBI証券がAIを搭載し40種以上のマーケットデータを分析、市場動向を先読みし投資配分を最適化するファンドラップ「SBIラップ」を提供することを発表しました。
今回はSBIラップについて詳しく見ていきましょう。
ファンドラップとは
ファンドラップとは、投資家が証券会社や銀行などにある程度のまとまった資金を預け、資産管理・運用を行うための「ラップ口座の一形態」のことを言います。
簡単に言えば証券会社や銀行に資産運用を丸投げ(一任)する方法です。
投資初心者からすれば証券会社などが運用してくれるなら楽と魅力的に映るでしょうが、かなり高めの手数料を取っていることから評判はよろしくないケースが多いです。
なかには高い手数料を取った上で、さらに運用益に対して成功報酬を取るような手数料が馬鹿高いのも多いのです。
成績まで悪いケースも多く・・・
投資を専門家に丸投げすれば成績が良くなるのかというとそうでもありません。
例えばみずほファイナンシャルグループが2018年時点のファンドラップ利用者の損益を公開しています。
2018年3月時点で残高のある顧客のうち利益がでているのは48%、損失がでているのは51%と半数以上が損失状態となっています。
半分の方が損失出しちゃってるんですね・・・
出所:株式会社みずほファイナンシャルグループ「フィデュシャリー・デューティーに関する2017年度アクションプランの取組状況および2018年度アクションプランの公表について」より
ですから、手数料が高く、成績が良いとも言い切れないファンドラップは基本的におすすめしていません。
詳しくはこちらを御覧ください。
SBIラップは手数料が良心的でありな選択肢かも
前述のようにファンドラップは手数料の割に成績が奮わないことが多いため基本的におすすめしません。
しかし、SBI証券のSBIラップはありな選択肢かもしれません。
他のファンドラップと比べて手数料がかなり安いですし、条件が悪くないんですよ。
SBIラップの運用方法
SBIラップの運用はこのような形で行われます。
AIを使ったロボアドなどに近い形ですね。
出典:SBI証券 SBIラップ 運用プロセス より
まず、AI技術を駆使し、40種以上のマーケットデータ等を用いて、実質的な投資対象となるETFのリターンの予測値を算出します。そして、その予測値を活用し、ノーベル賞受賞者が提唱した伝統的なアルゴリズム等を用いて、効率的な投資配分を決定します。 機械学習によりAIは進化を続け、リターンの最大化を追求します
出典:SBI証券 SBIラップ 運用プロセス より
なお、SBIラップはFOLIO ROBO PROなどを提供しているFOLIOとSBI証券が共同開発したとのこと。
FOLIO ROBO PROと比べて極端に偏った投資配分にはなりにくく、リスクをコントロールしながらコア資産運用を行うことが可能とのこと。
SBIラップの投資先
なお、投資先は以下の8つの資産となります。
投資信託でよくある8資産分散に近いですが、金が入っていて国内株、国内債券がないのが特徴ですかね。
出典:SBI証券 SBIラップ 運用プロセス より
なお、上記の資産ごとの投資配分は相場の状況に合わせて原則月1回、ダイナミックに投資配分を変更するとのこと。
SBIラップの手数料
SBIラップの手数料は以下のとおりです。
申込手数料:0円
手数料:0.66%(年率)+ファンドの実質的な信託報酬(平均年率0.295%)
合計 年率0.955%(平均)です。
例えば野村證券のファンドラップ「野村ファンドラップ」は固定報酬制では最大で運用資産の年0.4180%、実績報酬併用制では最大で運用資産の年0.2090%+運用益の積み上げ額の11.0%それにプラスして信託報酬(最大で信託財産の年1.35%±0.70%(概算))が掛かります。
また、AIを使ったロボアド「Wealth Navi」の手数料は年1.1%+ETFコスト
楽天証券の「楽ラップ」は固定報酬年0.715%or成功報酬併用年0.605%+運用益の年5.5%の選択制+信託報酬です。
SBIラップはそれらと比較してかなり安く設定されていますね。
なお、ファンドの実質的な信託報酬は平均であって、運用状況によって変化します。
ちょっとややこしいですが、下記の8種類のSBIラップ専用投資信託へ投資をすることで分散投資を行いますのでその比率によってファンドの実質的な信託報酬が変わってくるためです。
※スマートフォンの方はスクロールしてお読みください。
分類・地域 | ファンド名 | 信託報酬(年率) | 実質的な信託報酬(年率) |
米国株式 | (ラップ専用)SBI・米国株式 | 0.1606% | 0.1906% |
先進国株式 | (ラップ専用)SBI・先進国株式 | 0.1606% | 0.2106% |
新興国株式 | (ラップ専用)SBI・新興国株式 | 0.1606% | 0.2606% |
米国債券 | (ラップ専用)SBI・米国債券 | 0.1606% | 0.1956% |
米国ハイイールド債券 | (ラップ専用)SBI・米国ハイイールド債券 | 0.1606% | 0.6406% |
新興国債券 | (ラップ専用)SBI・新興国債券 | 0.1606% | 0.5506% |
米国不動産 | (ラップ専用)SBI・米国不動産 | 0.1606% | 0.2806% |
金 | (ラップ専用)SBI・ゴールド | 0.1606% | 0.5606% |
投資可能金額
SBIラップの投資可能金額は
となっています。
ファンドラップの種類によっては最低契約金額3,000万円からみたいなものもありますからそれと比較してかなり始めやすい設定ですね。
過去のバックテスト
なお、過去10年のバックテストも公開しています。
155%のリターンを産んだとのこと。
一般的なロボアドバイザーと比較しても80%の差が開いていますね。
あくまでも過去10年のバックテストの結果ではありますので参考程度ではありますが・・・
出典:SBI証券 SBIラップ 運用プロセス より
受付開始は3月31日15:00から
なお、SBIラップの受付開始は
SBIラップスタート記念キャンペーン
なお、SBIラップスタートを記念してキャンペーンも実施されます。
2つのキャンペーンがあリますので順番に見ていきましょう
SBIラップ10万円以上スポット購入で
まず、スポット購入で10万円以上買った方が対象となるキャンペーンです。
10万円以上100万円未満 | 等倍 |
100万円以上500万円未満 | 2倍 |
500万円以上1,000万円未満 | 3倍 |
1,000万円以上 | 4倍 |
なお、もらえるポイントは抽選で10名様に10万ポイント、50名様に1万ポイント、100名様に5千ポイントです。
SBIラップ積立購入設定で
次は積立購入設定をした方が対象となるキャンペーンです。
さらにポイントプログラム
さらにサービス開始後の 2022 年 4 月の運用分から、「SBI ラップ」の運用資産残高に応じてポイントが貯まる「SBI ラップマイレージ」の提供を予定しているとのこと。
すでに提供している「投信マイレージサービス」と同様に、T ポイント や Ponta ポイント、d ポイントから、お客さまがメインポイントに設定したポイントが貯まります。
具体的には以下の通り。
月間平均運用資産 | ポイント付与 |
1,000万円以上 | 年0.2% |
1,000万円未満 | 年0.1% |
まとめ
今回は「SBI証券でAI搭載のファンドラップ「SBIラップ」提供。手数料0.66%で全自動」と題してSBI証券のファンドラップについてご紹介しました。
他社のファンドラップやロボアドバイザーと比較しても手数料は低めですし人気となりそうですね。
SBIラップを選択するかどうかは、自分で投資信託を買う場合と比較して高くなる手数料0.66%の部分をどう考えるかというところでしょうね。
SBI証券は商品ラインナップや注文の仕方などが優れています。
また、三井住友カードとの連携で投資信託購入でのポイントが貯まるのも嬉しい。
ネット証券開設するなら持っておきたい口座の筆頭でしょう。
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