商品を理解せず購入した割合が3割近くも。金融詐欺などトラブルを防ぐには金融教育が大事?

金融広報中央委員会よりかなり面白い調査が発表されています。

「金融リテラシー調査」です。

これは全国の18~79歳の個人(日本全体の人口構成とほぼ同一の )30,000人のデータに行った調査となります。

こちらの記事に続き、注目の調査結果をご紹介しましょう。
今回は金融教育の重要性とその罠です

商品性を理解せずに購入した人の割合が増加傾向

まず、個人的に衝撃なデータをご紹介しましょう。

商品性を理解せずに購入した人の割合が増加しているというものです。

つまり、どんな商品かよくわからず買っているということです。

銀行や営業マン、インフルエンサーのいいなりで買っているってことなのでしょう。

商品性 を理解せずに購入した人の割合が増加傾向

出典:金融広報中央委員会 金融リテラシー調査

投資信託は商品性を理解せずに購入した人の割合は29.7%と前回の31.3%と比較して減っていますが、他の株式投資が24.7%と前回の23.8%より増加。

外貨預金や外貨MMFは28.7%が理解せず購入しているという衝撃の結果です。

比較的理解しやすいこれら商品でこれですから、暗号資産などさらに複雑な商品などはさらに多そうな予感。

自分が理解できないものに投資をするな

私がこのブログで何度も書いている「自分が理解できないものに投資をするな」ってことを意識してください。

世界一の投資家のウォーレンバフェットさんが、以下のような発言をされています

何に投資すればよいかと絶えず質問を受ける。
それに対する答えは、誰の言うことも信じてはいけない。
あなた自身がよく知っているものだけに投資するのが、成功への道である

自分が理解できないものは投資をしても失敗する可能性が高いです。

また世の中が変化して投資判断が変わるとしても対応できません。

また、最近はインフルエンサーが言ってるからとなにも考えずに買ってしまっているケースも多いです。
これも危険です。

あえて複雑にしている商品も多い

また、最近は商品を理解できないようにあえて複雑にしている商品も多くなっている気がします。

STEPN(ステップン)のときも書きましたが、暗号資産やNFTなんて特にその傾向が強いですね。

レバレッジを掛けたり、AIを使ったり、メタバースだったり手を変え、品は変えていますが、聞いたこともないような横文字が並んだ仕組みの商品をよく見かけます。

これもよくあるパターン。

聞いたことない横文字なんか並べられると思考が停止して理解しようとしない方が多いんですよ。

自分が理解できないなら投資をしないと決めていれば防げるんですけどね。

ちなみに以前、ボヤイス国の詐欺についての記事を書いたことがありましたが、この手の話は200年以上変わってないんですよ。

ですから投資詐欺など金融詐欺にひっかからないためにも自分が理解できないものには投資をしないようにしましょう。

前述の「商品性を理解せずに購入した人」は金融詐欺にひっかかってしまう予備軍といってもよいかもしれません・・・

詐欺までいかなくても・・・

多くの場合は詐欺までは行きません。

しかし、不利な商品を売りつけられるケースは非常に多いです。

最近は金融機関(特に銀行)が顧客本位の業務運営をしていないことを問題視され、客観的に評価できるようにするための成果指標(比較可能な共通KPI)を公表を求めだしてることで多少はマシにはなっていますが、まだまだ銀行が勧める投資信託は微妙なケースが多いんですよ。

自社の儲け主義に走っているのです。
ノルマもあるのでしょうが・・・
商品性を理解せずに購入していればある意味、カモにされてしまうでしょうね。。。
私も銀行からかなり醜い勧誘を受けたことがあります。




金融教育は効果あるものの、理解できていることが重要

金融教育の有無も金融詐欺などにひっかかるかどうかでやはり意味があるんですよ。

高校の家庭科で資産形成の授業が2022年からはじまっていますが、まだまだ日本のお金の教育(金融教育)は劣っています。

親や教える側の教師がそもそもまともに金融教育を受けていないのでなかなか難しい部分もあると思いますが。。。

金融教育を受けた人と受けていない人の正答率

金融教育を受けた人と受けていない人の正答率

出典:金融広報中央委員会 金融リテラシー調査

金融教育を受けた人と受けていない人では金融知識・判断力を問う設問、行動特性・考え方等を問う設問を元に金融リテラシーを問う問題の正答率はかなり違います。

ですから金融教育を受けることには一定の効果があるってことがデータとしても出ていますね。

金融教育を受けたけど、正答率が低い人が金融トラブルにあいやすい

金融教育は一定の効果があるのは分かりましたが、ちょっとやっかいなデータもあります。

実は金融教育を受けた事がある人の方が金融トラブル経験者の割合が多いんですよ。

金融教育を受けたけど正答率が低い人がもっともカモ

出典:金融広報中央委員会 金融リテラシー調査

特に金融教育を受けたけど低リテラシーの人のトラブル割合はかなり高くなっていますね。

金融教育を受けた方が金融トラブルになりやすい、意味がわからないって方も多いでしょう。

こちらの資料をみていただくと理由が分かります。

金融リテラシーギャップです。

金融リテラシーギャップ

金融リテラシーの勘違い

出典:金融広報中央委員会 金融リテラシー調査

簡単に言えば金融教育を受けた人ほど客観的評価と自己評価に差が付きやすいです。

若年社会人の金融リテラシーギャップはすごいですね笑

そういう人たちは自分は知識があると思いこんでいますので、それの上を行く詐欺師などに引っかかってしまいやすいんでしょうね。

金融教育を受けていない人よりもその人達は話しに乗ってくれやすいというのもあるのでしょう。

つまり、金融教育を受けたものの正答率が低い層は金融詐欺にひっかりやすいのです。

ある意味、詐欺師たちからするとカモなのです。



まとめ

今回は「商品を理解せず購入した割合が3割近くも。金融詐欺などトラブルを防ぐには金融教育が大事?」と題して金融詐欺と金融教育の関係についてみてきました。

金融教育は一定の効果はありますが、変な自信をもって理解できていない方が一番怖いってこともわかっていただけたと思います。

しっかりとした知識をつけることはもちろん大事ですし、私がこのブログで何度も書いている

自分が理解できないものに投資をするな
をしっかり意識して金融商品を購入していただきたいものです。

なお、今回ご紹介した元の調査結果はこちらから御覧いただけます。

>>金融リテラシー調査

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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