金融庁が金融事業者を客観的に評価できるようにするための成果指標(比較可能な共通KPI)を公表を求めたことで各社がその結果を続々発表しています。
なかでも衝撃的だったのが三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行といった大手銀行の発表。ほとんどの銀行が自社の儲けばかりを追求して顧客のことを考えずに投資信託を売っていたことが明るみになってきたのです。簡単に言えば自社は儲かるけど顧客は儲かりそうもないクズ商品を情報弱者に売りつけていたということになります。
基本的に自分たちで投資商品を決めるネット証券大手4社のそれと比較してその差は明らかなんですよね。
特に手数料がバカ高いファンドラップなんてのはひどいものです。
今回はそんな共通KPIを現在一番人気といってもよい投資信託であるひふみ投信を運用する「レオスキャピュタルワークス」が発表しましたので銀行やネット証券のそれと比較してみましょう。
レオスキャピュタルワークスが共通KPIを公表
レオスキャピュタルワークスが扱っている商品はひふみ投信と証券会社が取扱ひふみプラス、個人型確定拠出年金(iDeCo)用のひふみ年金だけです。そのうち今回発表されたのは直販(直接販売)のひふみ投信分とのみなります。
ひふみプラスやひふみ年金については銀行や証券で取扱をしていますのでそちらの発表に内包されているはずです。(ひふみ投信とひふみプラス、ひふみ年金は同じマザーファンドですから基本的に成績は同じです)
3月時点で91%の顧客がプラス
まずは2018年3月末時点の顧客別の損益の比率です。これは銀行などのそれと比較するとかなりの差ですね。ひふみ投信しか取扱がありませんのでひふみ投信の成績ですね。
実に91%の顧客が運用がプラスになっています。同時期の発表で言えばネット証券大手4社の平均はプラスの割合が63.8%、銀行の平均が55%でしたからかなり大きな差となっているのがわかると思います。
出所:レオスキャピュタルワークス「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIの公表について」より
コスト・リターンの関係
次にコストとリターンの関係です。
コストが1%に対してリターンが23%となっています。
例えば同時期のみずほ銀行の発表ではコストが1.94%、リターンが4.46%しかありません。
コストはリターンに関係なく掛かってくるものですから基本的に低いほどよく、リターンはもちろん高いほどよいものです。
この差はかなり大きいと言えるでしょう。
レオスキャピュタルワークス「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIの公表について」より
リスク・リターンの関係
次にリスクとリターンの関係です。リスクが14%に対してリターンが23%となっています。
レオスキャピュタルワークス「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIの公表について」より
同時期のりそな銀行の発表はこんな感じです。
出所:りそな銀行「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIについて」より
本来、リスクがあがればリターンが増えるべきなんでしょうがそうなっていな無相関な状況が見て取れると思います。
これはそのあたりを無視して自社の利益を追求していることの現れといえるでしょう。
その点、ひふみ投信は一つの投資信託だけではありますがリターンとリスクがいいバランスになっているのがわかりますね。
売りつける方も悪いけど、勉強しない人も悪い
今回見てきてわかったように同じ時期で比較すると圧倒的にひふみ投信の成績がいいのがわかると思います。
対して銀行の成績は自分で選ぶネット証券と比較してもかなり悪いこともわかります。
それでは儲からない商品を売りつける銀行が悪いのでしょうか?
正直顧客のことを考えて販売しているとは思えませんので良い状況ではないことは確かです。
そのために問題視して金融庁がこのような発表を求めたのです。
しかし、銀行も営利団体です。儲けを考えるのはある意味当然のことと言えます。
ですから銀行がそのような儲からないような商品を売ろうとしてきても自分で見分けれる勉強をしておく必要があるのです。
自分で勉強して買ったと思われるネット証券のそれと比較するとかなりの差があったことからもいえるでしょうね。
投資の勉強をするには
投資の勉強で一番よいのは実践です。
しかし、いきなり実践に入るのが怖い方も多いと思います。
そんな方には下記の本がおすすめですね。
これだけ読むだけでもかなりの知識が付くはずですし、銀行から地雷商品を売りつけられることもなくなるはずです。
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まとめ
今回は「ひふみ投信が共通KPIを公表。銀行やネット証券の平均を圧倒的に凌駕。」と題して3月時点のひふみ投信の比較可能な共通KPIについてみてきました。
銀行などと比較するまでもなくかなりの差となっているのがわかるはずです。
ぜひそのような勧誘に負けないような知識を付けていただきたいですね。
この「お金を生きる」でもそのような手助けとなるような記事をアップしていきたいと思います。
ちなみに今回、ひふみ投信の成績が良いとご紹介しましたが、正直ひふみ投信は最近それほど調子よくないんですよ。
気になる方はこちらの記事を御覧ください。
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