読者様から質問がありました。同じように疑問を感じている方もおみえでしょうからそれを元に記事を書いてみたいと思います(もちろん許可はもらってます)
いただいた質問は下記の通りです。(一部要約)
このような状況下でイデコをはじめることについてどう思われますか?
株価の下げ局面でも個人型確定拠出拠出年金(iDeCo/イデコ)に入った方がよいのか?ってことですね。
今回はこの件について考えてみましょう。
なお、個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)ってなに?方は以下の記事をご覧ください。
この記事をみれば「iDeCo(個人型確定拠出年金)制度」から「つみたてNISAとの違い」、「おすすめ金融機関」、「おすすめ商品」、「いくら積み立てればよいのか」などを網羅的に確認することができますよ。
株価下げ局面でのイデコの考え方
株価下げ局面でのイデコについて考える際には、まずイデコの仕組みをしっかり理解しておく必要があります。
イデコは暴落時でもメリットを享受できる
イデコはちょっと仕組みがややこしいですが、簡単に言えば自分の老後生活のために老後資金を自分で作るための制度です。
そのため、税制面でかなり優遇されているんですよ。
こんな感じになります。
- イデコは掛け金を拠出(払った時)に掛け金全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)
- イデコ内での運用について売却益や分配金が出た場合でも全額非課税。
- 受け取るときは課税だが、退職所得控除や公的年金控除が受けられる
まとめると掛けた分の節税が出来て、課税を先送りにして受け取る時に税金がかかるけど、税制優遇措置が受けられる制度です。
ちょっとややこしいですが笑
とくに掛け金を拠出した際の所得控除の効果は絶大なんですよ。
所得控除はイデコで拠出しただけで得られますから暴落とか関係ありません。
このためだけに入ってもメリットが大きいのです。
詳しくはこちらの記事を御覧ください。
イデコは早くはじめたほうがお得
また、イデコは早くはじめたほうがお得であるという部分もあります。
イデコは老後に給付を受取るときに一時金として受け取れば「退職所得控除」が受けられるのですが、その金額は早くはじめたほうが多くなるんですよ。
退職所得控除の計算はイデコの場合、掛金を拠出していた期間を勤続年数と考えます。
つまり、少額でも早く加入しておいた方が得なのです。ちなみに退職所得控除の計算は下記のとおりです。
20年を超える場合: 退職所得控除額=800万円+70万円×(勤続年数-20年)
例えば勤続20年の人なら40万円✕20年ですから800万円が退職所得控除となります。
つまり、iDeCoの場合には800万円までなら非課税で受け取れるということです。
30年掛けると800+70万円×(30-20)で1,500万円となります。
このケースだと1,500万まで非課税で受け取れるということです。
20年の場合と30年の場合では退職所得控除かなり違いますよね。
20年を超えると退職所得控除額が急に増えていくという仕組みになっているのです。
なお、退職金控除の計算に掛け金の金額の大小は問われません。
つまり、少額でも早くにはじめたほうがお得なんですよ。
イデコは月5,000円からはじめることができます。
投資信託にするのが怖ければ
イデコは投資信託に投資をするのが基本ですが、ほとんどの金融機関で定期預金などの無リスク商品も用意されています。
定期預金ではほとんど増えることは期待できませんが、減ることはありませんからね。
定期預金でも前述の所得控除は受けられますし、退職金控除の勤続年数カウントに入ってきます。
ですからとりあえずイデコをはじめておいて定期預金で様子を見るという作戦もありなのです。
ただし、定期預金では運用益がほぼありませんので、手数料の方が高くなってしまうケースもあります。
ですからずっと定期預金というのはおすすめしませんけどね。
相場の予想は専門家でも困難である
株価下げ局面での株の投資は当然不利です。
しかし、相場の予想はかなり難しいですよ。
新型コロナウィルスの暴落後の大高騰は多くの方が予想していましたが、あそこまで早くから反発するとは予想していた方はかなり少なかったです。
毎年年初に専門家が日経平均やダウの予想をしていますが、当たったケースのほうが稀。
それくらい相場の予想は専門家でも難しいです。
それなのに相場の予想をして売買するのでしょうか?
なかなか判断が難しいところなんですよ。
イデコは基本的に60歳まで引き出せません。
それまでずっと下げ相場というのは考えにくいですしね。
毎月積み立てて行けばドルコスト平均法となり、買付価格を平準化されていきますから上げ相場に転じればプラスになる可能性が高くなります。
また、安い時に買うのが投資の基本ですからむしろ下げ局面はチャンスなんですよ。
私はこうしている
私の場合はイデコの含み益は多くなっています。
しかし、前述のように相場の予想困難ですからほとんど利確はしません。
イデコは基本的に60歳くらいまでは出せませんし、節税メインで考えているので放置でいいやという部分も大きいですね。
ただし、日経平均やNYダウなどの週足チャートをみて大きな流れを意識しています。
大きな流れに逆らうなということですね。
相場の大きな流れが崩れるケースでは一旦利確して様子を見ていますね。
イデコはつみたてNISAと違って利確もしやすい仕組みですしね。
まとめ
今回は「株価が下げ局面でイデコ(iDeCo)をはじめるのはあり?なし?」と題して下げ局面のでイデコを始める話をみてきました。
結論としては下げ局面でも節税効果を考えるとイデコを始めるのをおすすめします。
早く始めればそれだけ節税効果の恩恵にあずかれるということです。
最悪定期預金にしておけば節税効果だけを享受も可能ですしね。
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの4社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、楽天証券の4択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この4つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。