繰り返す相場。アメリカ株の暴落は予兆が出まくっていた件

アメリカ株の下げがかなり大きいものになってきました。

NYダウもS&P500も下げていますし、人気になっていたナスダックが特にすごいですね。

下げた要因は金融引き締めや利上げ、ウクライナ問題、中国のロックダウン、インフレなどいろいろあります。

今回は暴落の予兆について振り返ってみましょう。
実はいろいろ予兆がでていたんですよ。今回はそのうち投資初心者でもわかりやすいものをご紹介します。
なお、本記事の動画版はこちらからご覧いただけます

靴磨きの少年が増加

まずは、暴落のシグナルとして有名な「靴磨きの少年」現象がやはり今回の米国株でも起こっていました。

靴磨きの少年とは

「靴磨きの少年」とはケネディ大統領の父の相場師ジョセフ・ケネディ氏の有名なエピソードです。

アメリカのバブルの真っ最中にケネディ氏が街中で靴磨きをしてもらってました。

そのときにその靴磨きの少年が

「この株あがりますよ」

とか

「相場はまだまだ上昇し続けるから買わないと損です」

とか語りだしたそうです。

それを聞いたケネディ氏はすべての持ち株を売却。

その後、すぐに株価は大暴落しました。

それが世界恐慌が始まった日として有名な「暗黒の木曜日」です。

そこからダウは最高値から89%下がったそうです・・・。

それ以来、普段株に興味を持たなさそうな方たちが興味を持ち出したら天井が近いことを表す表現として「靴磨きの少年が株のウンチクを語りだしたら天井」という言葉が使われています。

テレビや雑誌の株式投資特集が大幅増加

まず靴磨きの少年の予兆として普段株とか関係ないテレビ番組や一般雑誌で株式投資特集が組まれるケースが多くなります。

まず「池上彰のニュースそうだったのか」で投資の特集をやっていました。

また、「Mr.サンデー」で株式投資の特集やFIREの特集をやっていましたね。
ちなみに「Mr.サンデー」は仮想通貨のときも暴落直前に仮想通貨で億り人特集やっていたのでちょっと不吉ではありましたね。
さらに「日曜日の初耳学」ではお笑いタレントの厚切りジェイソンさんがVTI(アメリカ株全体に投資をするETF)について語っていましたね。
他にも一般雑誌なんかでも最近株の話題が多く取り上げられていました。
特に米国株を中心に取り上げられることが多かったですね。
アメリカでも同様だったとか。

ライドドアショック(マネックスショック)があったときとそっくり

また、米国株とくにNASDAQ市場がライブドア・ショック(マネックスショック)があった2005年後半の日本の新興市場にそっくりだったんですよ。

業績が伴っていない企業の株がテーマが同じってだけで異常な高騰をしたり、テレビなどでちょっと紹介された銘柄が高騰しているのは全く同じですね。

また、ツイッターなどSNSで

  • ◯◯儲かった。
  • 資産◯◯達成
  • ◯◯でテンバーガー達成
  • レバナス最強!!

といった個人投資家の声を見ない日はなかったですね。

個人投資家が強気一辺倒なんですよ。

また、個別銘柄の買い煽りの投稿も目立ちます。

株を始めたばかりの人のそのような投稿も多かったです。

これ当時の状況と笑っちゃうくらい似ているんですよ。(当時はツイッターはなくてmixiや2ch、ヤフー掲示板だったかな・・・)

リスクの高い商品が流行りだす

さらにリスクが高い商品が流行りだすのも特徴です。

相場がイケイケになるとどうしてもその傾向が強くなります。

今回は「レバナス」というNASDAQにレバレッジを掛けるタイプが流行っていましたね。

金融庁が注意喚起を出していたものの、SNSではレバナス全力投資している人とかよく見ました・・・

個人的にはレバナスをSNSで買い煽る人が増えていたのが、そろそろかな・・・って思うポイントになりましたね。




指標が上がり過ぎを示していた

また、相場の過熱感を示す指標が歴史的な高値水準だったんですよ。
大暴落がいつ来るのかを予想することはほぼ不可能です。

しかし、大暴落が来る条件はいくつかあります。

そのうち最大の条件は株式市場全体が割高の状況にあるってことです

割高であればあるほど大暴落がくるリスクが高まるってことになります。

ただし、割高であってもすぐに暴落するとは限らないのが株式相場の難しいところですけどね。

そんな状況をチェックするのに私も使ってる指標があります。

その指標がどちらもかなりの高値圏を示してたんですよ。

バフェット指数

まずはバフェット指数です。

世界的な投資家ウォーレン・バフェットの名をもった指数です。

株式市場の割高・割安をざっくりと判断できる指標です。

しかし、これ実際にウォーレン・バフェット氏が使っているかは不明ですが・・・

バフェット指数は簡単な指標で以下の計算式で求めることができます。

バフェット指数=株式時価総額÷名目GDP×100

株式時価総額は株式相場全体の大きさですから投資家の期待を表しています。

逆に名目GDPは実際の経済の状況を表しています。

つまり、株式時価総額÷名目GDPという計算で100%を超えるってことは期待が実際を超えているということになります。

つまり過大評価、割高な状態を示すのです。

ですからバフェット指数は100が基準となります。

100を超えていると割高となります。

それが昨年は200近くを推移していたんですよ。

これ過去からみても異常な数字だったんですよ。

つまり、歴史的な割高水準だったということです。

ちなみこちらでバフェット指数のチャートはご覧いただけます。

>>バフェット指数(アメリカ版)チャート

シラーPER

次はシラーPERです。CAPERレシオともいいます。こちらは長期の平均利益を用いて計算したPER(株価収益率)です。

こちらもバフェット指数と同様に株式市場の割高・割安をざっくり判断する指標として用いられています。

ちなみにシラーPERの生みの親はノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー氏です。

サブプライムローンのときに注目されたS&Pケース・シラー住宅価格指数の生みの親としても有名ですね。

シラーPERも簡単な指標で以下の計算式で求めることができます。

シラーPER=株価÷過去10年間の1株あたり純利益の平均値(インフレ率で補正あり)

PERは株価を一株あたりの利益で計算をしますが、一株あたりの利益は年によって大きく変動する性質があります。

これに対してシラーPERは過去10年間の1株あたり純利益の平均値を使うことで一時的な要因などを除外して純粋な割高・割安を見ることが可能です。

シラーPERは25倍以上で割高と判断されます。

平均値は16倍くらいです。

それが2020年ころから30倍を超えて、2021年11月には38.6倍となっており、過去にないレベルでかなり高値圏だったんですよ。

過去の大暴落「世界恐慌」、「ITバブルの崩壊」、「リーマンショック」のときはすべてシラーPERは25倍を超えていましたね。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。




人の行く裏に道あり花の山を意識しよう

株式投資をする上で必ず知っておいて欲しい投資格言はいくつもあります。

特にその中で今回のような乱高下する状況で知っておきたいのが「人の行く裏に道あり花の山」です。

人の行く裏に道あり花の山を簡単に言えば人と違うことをしなさいということ。

つまり、みんなが株を買っている時期は売り、売っている時期は買いってことです。

靴磨きの少年現象の逆ですね。

ただし、その判断って難しいんですよね。
買い場きた・・・って言ってる人が多い時期はまだまだ底では無いケースが多いためです。
また、大暴落がこないかな・・・って言ってる人は意外と大暴落が来たら株を買えないんですよ。

ですからなかなか難しいんですけどね笑




まとめ

今回は「繰り返す相場。アメリカ株の暴落は予兆が出まくっていた件」と題してアメリカ株が暴落する予兆は出てましたよって話をみてきました。

相場を予想するのはプロでも無理です。

しかし、予兆は結構でてきますのでそれらで避けていけば儲け損なうことはありますが、安全に運用することは可能なんですよ。

私は儲け損なってもいいから早めに動くタイプです。

個人投資家は休むってこともできますしね。

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