毎年4月〜5月、ポストに届く固定資産税の納税通知書。封を開けた瞬間、金額を見てため息をついた経験はありませんか?
課税標準額2,000万円の不動産なら年間約28万円。
これだけの金額を「何も考えずに口座振替」で払い続けているとしたら、毎年数千円を文字どおりドブに捨てているのと同じかもしれません。
しかし2026年は要注意です。
楽天ペイの高還元ルート崩壊、PayPay請求書払いのポイント対象外継続、クレジットカード決済手数料の引き上げなど、「去年までのやり方」がそのまま通用しない年になっています。
この記事では、2026年4月時点の最新情報をもとに、固定資産税を本当にお得に支払う方法を徹底解説します。
結論を先にお伝えすると、「スマホ決済のチャージ時にポイントを取る」戦略が、2026年の最適解です。
固定資産税の基本をおさらい
まず固定資産税の基本を簡単に確認しましょう。
固定資産税とは、毎年1月1日時点で土地・建物・償却資産を所有している人に課される地方税です。
市区町村が課税主体となり、標準税率は1.4%。課税標準額に税率を掛けた金額が、その年の税額になります。
納税通知書は毎年4月〜6月ごろに届き、原則として年4回に分けて納付します。
自治体によっては一括払いも可能です。
分割納付がおすすめ
なお、資金効率なんかを考える方は一括納付が可能であっても分割がよいでしょうね。
国民年金などと違い固定資産税は早く納めたからといって割引があるわけではないですから。
また、月ごとの利用実績により翌月の還元ポイントが変わるケースだと4回に分けて払ったほうが利用実績に反映されますのでお得です。
なお、納期限までに納めないと延滞税や延滞処分が課せられますので忘れないようにしておきましょう。
払い忘れが心配な方は一括でもよいかもしれません。
2026年は固定資産評価替えの年
なお、2026年は3年に一度の固定資産評価替えの年にあたります。
地価が上昇している地域では、前年より税額が増えている可能性があります。
届いた通知書の金額は、必ず前年と比較してみてください。
特例の適用を確認
住宅用地には特例があり、200㎡以下の小規模住宅用地は課税標準額が6分の1に、200㎡超の部分は3分の1に軽減されます。
新築住宅には一定期間、税額が2分の1になる減額措置もあります。
家を買ったばかりの方は、これらの軽減が正しく適用されているか、課税明細書をチェックしておくことをおすすめします。
実は、自治体の課税ミスは珍しくないのです。

固定資産税の支払い方法は6つある
2026年現在、固定資産税の主な支払い方法は次の6つです。
| 支払い方法 | ポイント還元 | 手数料 | 領収書 |
|---|---|---|---|
| 現金(窓口・コンビニ) | なし | なし | あり |
| 口座振替 | なし | なし | なし |
| クレジットカード | あり(0.5〜1.5%) | あり | なし |
| スマホ決済(請求書払い) | 条件付き | なし | なし |
| 電子マネー(nanaco・WAON) | チャージ時のみ | なし | あり |
| ペイジー | なし | なし | なし |
注目してほしいのは、「ポイント還元あり」かつ「手数料なし」の組み合わせが、スマホ決済と電子マネーにしか存在しないという点です。
クレジットカードは一見お得に見えますが、決済手数料が発生します。
2025年以降、多くの自治体で手数料率が引き上げられ、損益分岐点が変わっています。
あらかじめ確認しておきましょう。
2026年の「改悪」を整理する
固定資産税の支払いに関して、2026年は大きな変化が複数起きています。
去年と同じつもりでいると損をしますので、ここでしっかり整理しておきましょう。
PayPay請求書払い:ポイントは付かない
PayPayの請求書払いは、2022年4月以降、税金の支払いに対するポイント付与が対象外になっています。
2026年現在もこの方針は変わっていません。
ただし、決済手数料はゼロで、PayPayステップの達成条件(決済回数・利用金額)にはカウントされます。
ポイントを直接もらうことはできませんが、普段PayPayをメインで使っている方にとっては、ステップ達成の足がかりとして使う価値はあります。
楽天ペイ:高還元ルートが崩壊
楽天ペイの請求書払いは、もともと支払い時にはポイントが付きません。
以前は「楽天ギフトカード→楽天キャッシュ→楽天ペイ」という多段ルートで2.5%もの高還元を実現できていました。
しかし2025年12月15日以降、楽天ギフトカードの仕様が変更され、購入金額の3%が手数料として差し引かれるようになりました。
これにより、ポイント還元目的での楽天ギフトカード活用は事実上不可能になっています。
さらに2026年1月には、楽天キャッシュ決済のポイント還元率引き下げが発表されました(ユーザーの強い反発を受け、1月15日に「見合わせ」が発表されましたが、将来再び変更される可能性があります)。
楽天ペイの請求書払い自体は手数料無料で使えますが、「高還元チャージルート」はほぼ塞がれた状態です。
三井住友カード → au PAYルート:こちらも改悪
2025年まで人気だった「三井住友カード→au PAYチャージ→請求書払い」というルートも、2026年3月から三井住友カードからau PAYへのチャージでポイントが付かなくなるという変更がありました。
このように、2026年はキャッシュレス決済各社で「税金支払いにおける還元の絞り込み」が進んでいます。
2026年、固定資産税は何で払うのがお得なのか?
改悪が続くなかで、それでもポイント還元を得られる方法はあります。
ポイントは「支払い時ではなく、チャージ時に取る」という発想の転換が鍵です。
第1位:楽天ペイ
2026年4月時点で、最も再現性が高くお得な方法です。
固定資産税の請求書払いに対応しており、請求書払い自体はポイント進呈の対象外でも、楽天キャッシュを楽天カードで購入した段階で200円につき1ポイントが付きます。
つまり「納税で得する」のではなく、「チャージで0.5%」という形ですね。
第2位:ファミペイ請求書払い
2位はFamiPayです。
FamiPay請求書支払いは、地方税統一QRであるeL-QRに対応しており、対象の地方税を支払えます。
しかも「お支払い1件につきファミマポイント10円相当」を進呈しています。
固定資産税のように金額が大きい税金で還元率だけ見ると派手ではありませんが、少額納付や件数が増える場面ではありですね。
ただし弱点あります。
クレジットカードチャージはJCBブランドのみ対応で、JCBブランドカードは1日1万5,000円、1か月2万円までという上限があります。
高額な固定資産税だと、この上限がかなり厳しいですね。
第3位:au PAY
3位はau PAYです。
au PAY請求書支払いは使い勝手がよく、請求書を読み取って支払えます。
ポイント加算は2023年4月1日から対象外です。
ただし、au PAYには特例があります。
au PAY ゴールドカードからau PAY残高にオートチャージすると、条件達成状況に応じてオートチャージ金額に対して最大5%還元、上限は月1,000Pontaポイントです。
つまり、au/UQ mobile/povo1.0利用者で、auじぶん銀行やauでんき、家族カード、ETCカードまで条件を整えている人に限れば、au PAYは一気に1位候補になります。
逆にそこまで整っていない人には、一般向けの最適解ではない感じですね。
なお、auPAYカードからのチャージは還元がなくなりましたが、一部クレジットカードはau payへのチャージで還元が残っているものもあるようです。
それを使えば最もお得となりそうです。
ただし、これもしれっと改悪されていることが多いようです。
そのため、あまりオススメしておりません。
また、au PAYの請求書払いには月5万円の上限があるため、高額の固定資産税を一括で支払う場合は分割して対応する必要があり、使い勝手に問題があります。
第4位:nanaco・WAONを使ったコンビニ払い
電子マネーのnanaco(セブンイレブンで支払い)やWAON(ミニストップで支払い)を使う方法です。
電子マネー支払い自体にはポイントが付きませんが、チャージ時にクレジットカードのポイントを獲得できます。
nanacoにはセブンカード・プラスからのチャージで0.5%還元、WAONはイオンカードセレクトからのオートチャージで0.5%還元が得られます。
注意点はチャージ上限です。
nanacoは残高上限5万円ですので、高額の固定資産税を支払う場合はチャージ→支払いを複数回繰り返す必要があります。
コンビニに足を運ぶ手間も発生しますが、手数料がかからず領収書もその場で受け取れるというメリットがあります。
第5位:高還元クレジットカードで直接払い
クレジットカードによる直接払いは、自宅から24時間支払えて便利ですが、決済手数料がネックです。
手数料は自治体によって異なりますが、おおむね0.5〜1.1%程度。
還元率1.0%のカードでは手数料とほぼ相殺されてしまいます。
お得になるためには、還元率1.2%以上のカードが必要です。
リクルートカード(還元率1.2%)などであれば、手数料を差し引いてもわずかにプラスになります。
10万円の固定資産税をリクルートカード(1.2%還元)で支払った場合の損益を計算してみると、獲得ポイントが1,200円分、手数料が約990円だと、差し引き約210円のプラスです。
悪くはありませんが、スマホ決済のチャージルートと比べると見劣りします。
6位 PayPay
6位はPayPayです。
固定資産税などの税金はPayPayマネー、PayPayマネー(給与)、PayPayクレジットで支払えますが、請求書払いの利用特典は付与対象外です。
2025年4月以降は、公共料金系のPayPayステップ特典付与も対象外になりました。
また、チャージでもポイント付与されません。
したがって、PayPayは「ポイントを稼ぐ手段」というより、「手元のPayPay残高やPayPayクレジットで、早く・楽に払う手段」と見るのが良いでしょう。
それでも6位に置くのは、支払い回数・金額のカウント対象ではあるからです。
PayPayを日常的に使っていて、ステップ条件の達成を重視する人には、無還元でも使う意味があります。
見落としがちな注意点
お得な支払い方法を選ぶ際に、いくつか見落としがちなポイントがあります。
領収書が発行されない
スマホ決済やクレジットカードで支払った場合、原則として領収書が発行されません。
住宅ローン控除や確定申告、不動産取引などで納税証明書が必要な場合は、別途自治体に発行を申請する必要があります。
すぐに証明書が欲しい方は、コンビニでの現金払いやnanaco・WAON払いを選ぶとよいでしょう。
口座振替との併用はできない
すでに口座振替を登録している場合、スマホ決済で支払うには先に口座振替を停止する必要があります。
停止せずにスマホ決済で払うと、二重払いになってしまうリスクがあります。
口座振替の停止手続きは自治体によって異なりますので、早めに確認しておきましょう。
支払い上限に注意
スマホ決済には上限額があります。
PayPay請求書払いは1回30万円まで、au PAYは月5万円まで(請求書払い)です。
固定資産税が高額の場合は、分割納付と組み合わせるなどの工夫が必要です。
キャッシュレス決済の還元は毎年変わる
本記事でご紹介した情報は2026年4月時点のものです。
キャッシュレス決済各社の還元率やキャンペーン内容は、頻繁に変更されます。
特に税金支払いに関しては「改悪」の方向に動く傾向が続いていますので、毎年必ず最新情報を確認してから支払い方法を決めるようにしてください。
固定資産税そのものを安くする方法も忘れずに
支払い方法の工夫でポイントを得ることも大切ですが、そもそもの税額を下げられないか確認することも重要です。
住宅用地の特例(200㎡以下で課税標準額が6分の1)や、新築住宅の減額措置(3〜7年間、税額が2分の1)が正しく適用されているか、課税明細書を確認してみてください。
建物を取り壊したのに課税が続いている、住宅用地の特例が反映されていない、面積や構造が実態と異なるなど、自治体の課税ミスは実際にあり得ます。
おかしいと感じたら、市区町村の固定資産税課に問い合わせましょう。
また、経済的に支払いが困難な場合は、徴収猶予の相談ができます。
滞納すると延滞金が発生しますので(納期限翌日から1ヶ月以内は年2.4%程度、それ以降は年8.7%程度)、支払いが難しい場合は放置せず、早めに自治体に相談することが大切です。
まとめ
納税通知書が届いたら、今日やることは5つです。
① eLマークとeL-QRの有無を確認する。
② 今年の自治体対応アプリが去年と同じか確認する。自治体によっては2026年4月から追加や終了があります。
③ 自分の使っているカードやアプリで、還元が「納税時」なのか「チャージ時」なのかを見分ける。
④ クレカ直払いを考えるなら、システム利用料を差し引いてなお得かを計算する。
⑤ 家を買ったばかりなら、減額措置の期間と終了年を課税明細で確認する。
固定資産税は、払わないわけにはいかない支出です。
口座振替や現金払いは、お得さの観点ではメリットがありません。
確実に払いたい・領収書が欲しいといった場合を除き、キャッシュレス決済への切り替えを検討してみてください。
固定資産税は、持ち家を所有する限り毎年必ず支払う税金です。
1回の金額は小さく見えるかもしれませんが、10年、20年と積み重なれば大きな差になります。
年に一度、「今年は何で払うのが一番お得か?」を確認する習慣をつけること。
それ自体が、家計を守る最も確実な「投資」ではないでしょうか。

