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マイナス金利解除で住宅ローンはどうなる?変動から固定に切り替えたほうがよいのか?等を解説

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実質利上げで住宅ローンが上がる?変動から固定に切り替えたほうがよいのか?等を解説

3月にもマイナス金利が解除されるのではないかとの報道が多くされだしました。

これだけ報道されるとかなり近くマイナス金利解除が近くなっているのは確かでしょう。

そこで注目されるのが住宅ローン。

ツイッターなどでもその話題が大きくでていました。

今回はマイナス金利解除で住宅ローンはどうなるのかを解説していきたいと思います。

なお、マイナス金利の解除ってなんだ?って方はこちらの記事から御覧ください。

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※追記:マイナス金利解除、YCCの撤廃、ETFの買付の買入終了が正式発表されました。
目次

マイナス金利解除で住宅ローンはどうなる?

それではマイナス金利が解除されると住宅ローンはどうなるのでしょう?

結論から言えばすぐに影響がでるわけではないと考えます。

今回の話はちょっとややこしいのでまずは前提となる住宅ローンの決まり方を見てみましょう。

固定金利の決まり方

まず固定金利は「新発の10年国債の利回り」が基準となっています。

つまりこれから発売する国債の金利ですね。

ですからマイナス金利の解除というのは固定金利に影響は与えません。

しかし、マイナス金利の解除と合わせて噂されているYCCの撤廃では影響を受けます。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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なお、固定金利は名前のとおり、金利が借りた時点のもので固定ですから、もし、今後利上げすることになり新たに借りる方の固定金利があがっていたとしても、すでに借り入れている方には影響しません。

フラット35の場合

ちなみに住宅ローンの固定金利でメジャーなものとして政府系金融機関の独立行政法人住宅金融支援機構が300以上の金融機関と提携して扱うフラット35があります。

フラット35の金利は住宅金融支援機構がフラット35利用者のローン債券を証券化した「機構債(RMBS・住宅ローン債券担保証券)」の金利、住宅金融支援機構とフラット35を販売する金融機関の利益分の金利を上乗せて決定されています。

機構債の金利は前述の新発10年もの国債利回りと機構債(RMBS)のローンチスプレッドで決定されます。

こちらも「新発の10年国債の利回り」の影響があるんですね。

ですからフラット35もYCCの撤廃となれば影響を受けるでしょう。

ただし、フラット35の場合は政府系金融機関が元締めですから政策的にそこまであげないという選択もありそうですが・・・

ちなみにフラット35の金利も2022年に入ってからかなり上がっているんですよ。

フラット35金利推移2023年

出典:独立行政法人住宅金融支援機構【フラット35】借入金利の推移

ちょっとわかりにくい資料ですが、同じフラット35でも金融機関により金利は異なるので上の紺色の点は金利の最高値、下のピンクの点は金利最低値を示しています。

最高値も最低値も上がっているのがわかりますね。

最高値は令和3年8月の時点では2.08%だったのが、令和6年3月では3.45%となっています。

2年半くらいで1.37%も上がっているのです。

最低値は令和3年8月の時点では1.28%だったのが、令和6年3月の時点では1.84%ですので伸びは0.56%程度に抑えられています。

これがYCCの撤廃でどうなるか・・・

なお、フラット35は国が住宅の建設を促進するために作っている制度ということもあり、子育て世帯への優遇制度もあるんですよ。

これを使うとかなり金利が低くなり、固定金利ですから下手な変動金利を借りるよりもお得となりそうです。

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変動金利の決まり方

一方、変動金利は「短期プライムレート」で決定されます。(一部ネット銀行では短期プライムレート非連動で自社算定だったり、JAなど長期プライムレートに連動する金融機関もあり)

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ちなみに短期とは1年以内、プライムは「最優遇」を示します。

つまり、金融機関が1年以内の短期貸付をする際の最優遇金利ってことですね。

なお、この「短期プライムレート」は基本的に日銀の政策金利に連動する形となっています。

ですからマイナス金利が解除されて、その後、利上げもしていくという形になれば大きな影響を受ける形となります。

今の時点ではマイナス金利解除されてもマイナス0.1%だったのが0になったくらいですから、住宅ローン金利が上がっても知れているんですよ。

しかし、今後、日銀がどんどん利上げに踏み切っていけば影響は大きくなりますね。

変動金利は名前のとおり、金利が変動しますので、すでに借り入れている方にも影響があります。

つまり、変動金利が今後どうなるのかは、今後の日銀の政策でどうなるかが決まるということですね。

今回のマイナス金利の解除は大規模金融緩和政策の変更がスタートしたと考えることもできますので、変動金利も上がっていくのでは?という話が出ているのです。

このあたりは専門家でも意見が分かれるところですけどね。

ポジショニングトークも多いですので、真に受けないのがおすすめ。。。

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すぐに住宅ローン返済が増えるわけではないが

なお、変動金利には5年ルール、125%ルールというものがあります。

ですから金利が変わったからといって急激に住宅ローン返済が増えるわけではありません。

しかし、これって怖い仕組みなんですよね・・・

実はあとに皺寄せがくるってだけの仕組み・・・

変動金利で借りているなら知っておく必要がある制度ですね。

詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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金利が上がったら固定金利に変更は???

ちなみにハウスメーカーは契約時の返済金額が少なく見えることから変動金利を勧めるケースが多いです。

しかし、金利の変動を心配する方によく言われるセールストークが

はじめは変動金利で
金利が上がってきたら
固定金利に乗り換えればいいじゃない
というもの。
これを言う営業マンにあたったら、そこのハウスメーカーはやめたほうが良いかもしれません。
エレベーターが落ちたら
墜落する前にジャンプすれば良い
っていう話と同じレベルです。
知識がないか、売ることしか考えていません
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一般的に変動金利が上る前に固定金利が上がり始めます
ですから変動が上がった状況っていうタイミングなら、すでに固定金利はあがっているケースがほとんどなのですよ。
金利が上がってからでは遅いってことです。

変動から固定に切り替えたほうがよい??

今後、変動金利があがると予想するなら今からでも固定金利に乗り換えるというのはありな作戦ではあります。
しかし、考えないといけないポイントがあります。
それは手数料です。
手数料がそれなりに高いんですよ。
同じ銀行で変動から固定への切り替えなら11,000円(込)くらいのところが多いです。
しかし、銀行を変えて借り換えしようとすると事務手数料+登記等の手数料がかかりますのでそのあたりも勘案して検討しましょう。
事務手数料は銀行ごとにより異なりますが、借入金額の2.2%くらいのところが多いですね。
なお、金利の動向を予想をするのは専門家でも困難です。
それを断定的に言う人は個人的には信じないほうがよいかもしれません。
ですからそういうタイプのハウスメーカー(営業マン)はお断りしましたね。
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繰り上げ返済も選択肢

ちなみにもう一つある営業トーク
はじめは変動金利で
金利が上がってきたら
繰り上げ返済しちゃえば良いじゃない
これはありです。
イメージとしては変動金利はリスクを個人が取る。金融機関のリスクは低いのでその分安い。
固定金利はリスクを金融期間が取る。個人のリスクは低い。その分高いという感じなんですよ。
ですから変動金利で借りるならそのリスクが爆発しても対処できるように、資金を確保するなど準備はしておく必要はあると思いますね。
今後は返せるギリギリまで変動金利で借りてしまうというのはかなり危険な行為になってきそうです。

まとめ

今回は「マイナス金利解除で住宅ローンはどうなる?変動から固定に切り替えたほうがよいのか?等を解説」と題してマイナス金利解除と住宅ローンの関係について見てきました。

住宅ローンの金利の変動がよいのか、固定がよいのかは意見がわかれるところです。

どちらを選ぶかで最終的な支払い金額がいくらになるのかも大きく違いますしね。

まずはどういう仕組みなのかをしっかり理解した上でご自身で判断できるようにしましょう。

ちなみに住宅ローンも値引き交渉できますよ。少しでも有利に借りたい方はこちらの記事を御覧ください。

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またマイナス金利解除の預金への影響と対策についてはこちらを御覧ください。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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