個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に野村證券が本気モードを出してきました。
運営管理機関手数料を無条件無料、新たに5つのファンド追加するのです。
今回は野村證券のiDeCoについて見ていきましょう。
なお、iDeCo(個人型確定拠出年金)ってなに?方は以下の記事をご覧ください。
この記事をみれば「iDeCo(個人型確定拠出年金)制度」から「つみたてNISAとの違い」、「おすすめ金融機関」、「おすすめ商品」、「いくら積み立てればよいのか」などを網羅的に確認することができますよ
野村證券の手数料改定およびサービスの拡充
それでは野村證券が発表した手数料改定及びサービス内容の拡充についてみていきましょう
なお、今回ご紹介する内容は野村證券が4/1に発表したIRを元にしています。
>>野村證券株式会社 4月1日 IR「「野村のiDeCo(個人型確定拠出年金)」 手数料改定およびサービスの拡充について」
運営管理機関手数料の改定
まずは手数料の改定です。
以下のように変更となります。
改定後の運営管理機関手数料(月額) | 改定前の運営管理機関手数料(月額) |
どなたでも条件なしで 0円 | 掛金月額1万円以上もしくは 残高100万円以上の方は0円 (上記以外 288円) |
もともと野村證券の運営管理機関手数料は掛金月額1万円以上もしくは 残高100万円以上の方の場合は無料でした。
無料条件は他と比較して低めですから多くの方は無料だったと思いますが、少額加入の場合は毎月288円の手数料が掛かってしまっていました。
それが今回の改定で「条件なしの無料」となるのです。
条件なしの無料と条件有りの無料では印象がぜんぜん違うのも大きいのでしょうね。
ちなみに今まで運営管理機関手数料が無条件で無料である金融機関の金融機関はSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行、大和証券、au、auカブコム証券、三井住友銀行(SMBC個人型プラン)の9社でした。
そこに野村證券も加わるということですね。
対面型の証券会社では大和証券に続いて2社目となります。
手数料の改定時期
なお、手数料の改定は
新手数料が適用となります。
商品ラインナップの拡充
もう一つは商品ラインナップの拡充です。
以下の5つのファンドが新たに個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)のラインナップに加わります。
カテゴリー | 商品名 | 信託報酬率(税込) |
国内株式型 | スパークス・厳選投資ファンド(確定拠出年金向け) | 1.08% |
世の中を良くする企業ファンド(野村日本株ESG投資)(確定拠出年金向け) | 0.84% | |
外国株式型 | ティー・ロウ・プライス世界厳選成長株式ファンド(確定拠出年金向け) | 1.08% |
野村世界ESG株式インデックスファンド(確定拠出年金向け) | 0.26% | |
バランス型 | バランス型 マイターゲット2065(確定拠出年金向け) | 0.396% |
最近話題のESGや・SDGs関連ファンドの2商品など特徴のある商品が追加された感じですね。
追加されたファンドも他の証券会社のiDeCoで扱われる投資信託と比較すると少し信託報酬が高めなのが残念な感じですね。
野村世界ESG株式インデックスファンド(確定拠出年金向け)は信託報酬率が低めですね。
個人的にはESG等テーマをうたっているタイプはあまり好きではありませんのでパスですが・・・
商品ラインナップの拡充時期
なお、商品ラインナップの拡充時期は
となります。
WEBで申し込みが完結へ
また、4月下旬より、加入・移換(企業型確定拠出年金からの移換)の手続きがWEBで 完結し、従来の書類手続きと比較してお申込みが簡単になります。
このあたりはすでにWEBで完結する申込みが始まっているSBI証券や楽天証券と同様ですね。
野村證券のiDeCoレビュー
今回の手数料改定及びサービス内容の拡充で野村證券のiDeCoの評価はどうなったのでしょう?
個人的な感想をいうと
インデックスファンドの導入をしてほしい
参考:野村證券の商品ラインナップ
参考までに野村證券の商品ラインナップを載せておきましょう。(新規追加された5本は除く)
株式
まずは株式です。悪くはありませんが、他の証券会社と比較して運用商品と比べると信託報酬が少し高めですね。
野村アセットマネジメントの野村つみたて外国株投信など野村つみたてシリーズあたりをいれてほしいところですが・・・
投資先 | 商品名 | 信託報酬(税込) |
国内株式 | 野村DC国内株式インデックスファンド・TOPIX | 0.209% |
野村日経225インデックスファンド(確定拠出年金向け) | 0.275% | |
リサーチ・アクティブ・オープン (確定拠出年金向け) | 1.122% | |
先進国株式 | 野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI | 0.242% |
キャピタル世界株式ファンド(DC年金用) | 1.562% | |
フィデリティ・グローバル・エクイティ・オープンB(為替ヘッジなし)(確定拠出年金向け) | 1.738% | |
新興国株 | 野村新興国株式インデックスファンド (確定拠出年金向け) | 0.616% |
債券・REIT
次は債券とREITです。
こちらもちょっと信託報酬高めですね。特に国内REITが他と比較してかなり高くなってしまっています。
投資先 | 商品名 | 信託報酬(税込) |
国内債券 | 野村DC国内債券インデックスファンド・NOMURA-BPI総合 | 0.176% |
先進国債券 | 野村DC外国債券インデックスファンド | 0.231% |
野村DC・PIMCO・世界インカム戦略ファンド(為替ヘッジあり) | 1.188% | |
新興国債券 | 野村新興国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け) | 0.605% |
国内REIT | 野村JーREITファンド(確定拠出年金向け) | 1.045% |
海外REIT | 野村世界REITインデックスファンド(確定拠出年金向け) | 0.583% |
バランス型
最後はバランス型です。
こちらも他と比べると悪くはないけど・・・といった商品ですね。
野村アセットマネジメントの野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型あたりをいれてほしいところです。
投資先 | 商品名 | 信託報酬(税込) |
バランス型 | 野村DC運用戦略ファンド(マイルド)【愛称:ネクスト10マイルド】 | 0.66% |
野村DC運用戦略ファンド【愛称:ネクスト10】 | 0.88% | |
マイターゲット2050(確定拠出年金向け) | 0.396% | |
マイバランスDC30 | 0.242% | |
マイバランスDC50 | 0.253% | |
マイバランスDC70 | 0.2904% | |
預金 | セブン銀行確定拠出年金専用定期預金5年 | 0.04%(金利) |
まとめ
今回は「野村證券がiDeCoに本気モード。運営管理機関手数料を無条件無料、新たに5つのファンド追加」と題して野村證券のイデコサービス内容を改定した話を見てきました。
手数料を無条件無料にしたのは大変うれしいところですが、もう少しファンドを信託報酬率が低いインデックス型をいれてほしいな・・・ってところです。
そうすれば私がおすすめする6社に入ってくる存在になれるのに・・・
野村アセットマネジメントにはいい投資信託がたくさんあるんですけどね・・・
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)に加入するならこの5社から選ぼう
個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)を始めるならまずは金融機関を決める必要があります。
しかし、たくさんあってどこにしたらよいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に決めてしまう方もおおいかもしれませんが、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)の場合、金融機関ごとの違いがとても大きいですから慎重に選びたいところです。
私が今もし、新たに加入するならSBI証券、マネックス証券、松井証券、大和証券、楽天証券の5択の中から決めます。
(※私が加入しているのはSBI証券です)
この5つの金融機関は運営管理機関手数料が無料です。※国民年金基金連合会の手数料等は各社共通で掛かります。
また、運用商品もインデックスファンドを中心に信託報酬が低い投資信託が充実しているんですよ。
順番に見ていきましょう。
SBI証券
まずイチオシはSBI証券「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。
SBI証券は信託報酬も最安値水準のeMAXIS Slimシリーズを始めとしたインデックスファンドから雪だるま全世界株式、ひふみ年金、NYダウ、グローバル中小株、ジェイリバイブといった特徴ある投資信託をたくさん揃えているところが最大の魅力です。
選択の楽しさがありますよね。
また、確定拠出年金を会社員に解禁される前から長年手掛けている老舗である安心感も大きいですね。
SBI証券は運営管理手数料が無条件で0円ですし、なにより運用商品が豊富で選択の幅が広いです。現状最強のラインナップを誇ることになります。
また、他の証券会社に先んじて確定拠出年金の取扱をはじめてますから安心感が強いですね。
マネックス証券
次点はマネックス証券 iDeCoです。
こちらも後発ながらかなりiDeCoに力をいれていますね。
iDeCo初でiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスを取扱い開始したのに興味をひかれる人も多いでしょう。
マネックス証券はeMAXIS Slimを多く取り扱っており、信託報酬がほとんど最安値水準でスキがありません。また、iDeCoでいち早くiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスの取り扱いをはじめたところも大きなポイントになりますね。
松井証券
松井証券のiDeCoは35本制限まで余裕があるというのは後発の強みですね。
その35本制限までの余裕を生かして他社で人気となっている対象投資信託を一気に採用して話題になっていますね。
こちらも有力候補の一つですね。
2020年10月18日から取り扱い商品が大幅拡充されました。
人気となっているeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)や楽天・全世界株式インデックス・ファンドなども採用され最強ラインナップといっても過言ではない充実ぶりですね。
大和証券
大和証券 iDeCoは大手証券会社でありながら、個人型確定拠出年金(iDeCo/イデコ)にもかなり力を入れています。
他のネット証券と違い店舗が全国各地にたくさんあります。そこに魅力を感じる方にはおすすめできますね。
また、取扱商品もダイワつみたてインデックスシリーズなど信託報酬が安めの商品を取り揃えています。
運営管理機関手数料が無条件で無料ですし、商品も充実したことで選択肢となりえる金融機関になりましたね。中国株、ロシア株、ブラジル株のファンドへ投資できるなど特徴的な商品があるのが他との差別化要因かな。あとはiFreeシリーズ、とくに米国株さえ入れば十分に他と競争できると思いますので期待したいところです。
楽天証券
楽天証券は楽天・全世界株式インデックス・ファンドや楽天・全米株式インデックス・ファンドといった自社の人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。
この2つのファンドは人気ですね。
楽天証券は楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド、楽天・S&P500インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドといった楽天ブランドの人気商品の取扱が大きなポイントとなっています。今後は楽天SPUの対象になったりしたらかなり面白い存在ですね。
総合して考えるとこの5つの金融機関に加入すれば大きな後悔はないかなと思います。
他の運営管理機関もぜひがんばってほしいところですが・・・
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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